Sense of Wonder

個人的に読んで見て聞いて触って味わったモノについて書き留めているブログです。

風立ちぬ

風立ちぬ

試写会だよ。
宮崎駿監督作品のジブリ映画です。今回は子供向きじゃありません。
「堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて」とあるように、堀辰雄の小説「風立ちぬ」を元に主人公を実在のゼロ戦設計者堀越二郎に置き換えて、夢に生きる男の情熱と愛を描いた、美しい映画です。
さらに言うならば、宮崎駿本人の姿もかなり投影されているのではないかと・・・完成試写会で宮崎監督が泣いたというのも、うなずける気がしました。
何かを成し遂げるために、夢だけをエネルギーに寝食を忘れて没頭していく男とそれを静かに見守る女性。今の世の中ではとても成り立たないだろうお話ですが、現在の日本があるのも、大震災や不況の中、こういう夢を持った人たちがいたおかげなんでしょうね。
今の日本に足りないものは、二郎のように志を持って突き進んでいく情熱なのかもしれません。

★★★★★ 星五つ

エクスペンダブルズ2

試写会。シルヴェスター・スタローンは、今回脚本と主演。監督はサイモン・ウェスト(コン・エアーの人)。ブルース・ウィリスとアーノルド・シュワルツェネッガーは前回よりちょこっと出演時間が増えた。ジェット・リーも最初の少しだけ。チャック・ノリスもふらっと出てくる流しの傭兵みたいな役。久々に見たジャン=クロード・ヴァン・ダムは悪役。

これだけ大勢のアクションスターが集合したらまとまるものもまとまらなくなりそうだが、心配ご無用。そもそもストーリー自体があってないようなものだから、ただひたすら銃器を撃ちまくって、ナイフが飛び交って、血しぶきをまき散らしながら首が吹っ飛ぶだけの映画だ。
エクスペンダブルズ3はきっとスティーブン・セガールやハリソン・フォードが出てくるんじゃないかな。
そんでもって、4とか5あたりには最新映像技術を駆使してターミネーター4のシュワちゃんみたいに、みんな若いころの姿で復活。ついでにブルース・リーとかスティーブ・マックイーンとかも出しちゃおう。
ここまできたら行くとこまで突き進むしかないね。それはそれで楽しみな映画ではある・・・

私としては、残酷シーンよりも笑えるシーンをもう少し散りばめてくれるといいんだけどね。

★★☆☆☆

マネーボール

試写会。
ブラッド・ピットが、野球選手からゼネラルマネージャーになった実在の人物、ビリー・ビーンを演じる。
貧乏弱小チームが低予算で勝つために、新しい理論を実践していく男の信念の物語。
メジャーリーグ版プロジェクトX。

中年男のブラッド・ピットも相棒のピーターもなかなかいい味を出しています。
でも映画としては、ちょっと物足りないかな。
「ソーシャル・ネットワーク」のような映画的手法を駆使してる感じもないし、淡々とお話が流れていく感じ。
別にそれが悪いというわけでもないし、お話が面白くないというわけでもないんだけど・・・
別れて住んでいる12歳の娘が父親のために歌を聞かせるシーンなんて、とっても良い感じだし、選手の評価される痛みや抵抗勢力との葛藤なんかは、映画としてよく描けていたと思う。

肝心のマネーボール理論自体は、映画で見るよりも実際のデータを咀嚼できそうな本で読んだほうが理解しやすいんじゃないかなと思いました。本、読んでないけど。

★★★☆☆ 星みっつ

カウボーイ & エイリアン

試写会。
ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォードの共演。豪華キャストだね。
昔懐かしい西部劇の世界に、これまた懐かしいベム(BEM:Bug Eyed Monster)が半裸のお姉ちゃんを誘拐していくという(あ、すみません。服は着ていたかも)、決して王道を踏み外さない娯楽作品だ。

そういえば、子供もころは西部劇好きだったなぁ。ジュリアーノ・ジェンマとか、かっこ良かった。
ダニエル・クレイグのガンマン姿も野性味溢れてて、いい感じ。
でも彼のアクションは、ちょっとエグくて暴力的すぎるとこが苦手。殴られてる方が本当に痛そうなんだもの。

映画の中身としては、
「細かい設定なんてどうでもいいや、宇宙人とガンマンが戦ったら面白いんじゃない?」
的なノリのアクション映画です。
観る方もご都合主義だ、なんだなんて言わないで、お気楽に観るべし。
キャストは豪華だけど、場面はほとんど荒野のシーンでお金もかかってなさそうだし。
しっかり練られた脚本でもないし。あんまり期待しちゃダメだよ。

★★★☆☆ 星ふたつ半

グリーン・ランタン

3D試写会です。場所は札幌プラザ2・5。共済ホールとかと違って座席は快適。

グリーン・ランタンはアメリカン・コミックのヒーロー物です。
内容は、ウルトラの国みたいな所に宇宙警備隊として集まったドラゴンボールに出てくるような宇宙人たちが悪い奴らと魔法使いサリーちゃんのように戦うお話。ん、ちょっと違ったかな。たぶんこんなような話だった気がする。

特に深みのある話でもなく、なーんも考えないでぼけらっと見るのが吉。

こういうアニメだか実写だか区別がつかなくて荒唐無稽なアクションには、3Dは合っているんだろうけど、普通の室内で二人の会話シーンまで「3Dだぞ!」を主張されると違和感ありあり。
3Dを頑張る前に、もう少し演出や演技で見せるべきものがあるような気がします。
・・・というようなことを考えるような映画でもないか。

そういえば、3Dメガネを上下逆(右と左を逆にする)にかけて見ると、画面の遠近感が反対になるんだね。つまり奥のものが飛び出して見えて、手前のものが奥に見えた(やっぱり、あまりお話に集中して見てなかったようです)。

★★☆☆☆ 星ふたつ