と、言っても単に灯油が切れただけ。お店にホームタンクへの配送を頼んだら3日後になりますと言われてしまったので、じゃあその間暖房無しで過ごせるかどうかと、この家の断熱がどの程度のものか確認してみようと思った。
場所は北海道札幌市内の住宅地で夫婦ふたり暮らし。1月の初旬。2階建てツーバイフォー住宅で3LDK。1階の居間に灯油式FFストーブ1台のみ。これ1台で温水暖房+ストーブとなっていて、家中全室暖房している。居間はストーブ本体で火が見える。その他は、温水暖房のパネルヒーターが1階の廊下にひとつ、2階の3部屋に各ひとつずつ。居間から階段、2階の廊下にかけてはドアは無し。2階の各部屋も引き戸で、通常開けたまま。1軒で一部屋のような使い方をしている。この季節はほとんど温水パネルヒーターのみで室温約20℃。ちょっと寒いけど、まぁ灯油代も上がっているし、少し厚着をすれば大丈夫。
正月明けの5日にお店に電話したら、混んでいるらしく8日になりますとのこと。ポリタンクで買ってきて入れようかとも思ったが、せっかくだから実験。
6日のお昼頃暖房ストップ。この時点で全室約20℃。19時頃には、15℃まで下がる。23時には居間13℃、2階の仕事部屋15℃、2階北側の寝室12℃。夜はふたりで仕事部屋にこもり、パソコン3台使用。
7日。朝の最低気温-3.9℃。午前中は外出して家の中は無人。昼頃の室温は約12℃、寝室のみ10℃。19時頃1階で食事の支度やらTVを観たりしてたら、居間の室温14℃、2階の部屋14℃(寝室のみ11℃)。人がいる部屋は人体からの熱、生活による熱(調理やパソコンなどの機械類からの熱)で少し室温が上がる。2階に関してはドアを全て開け放しているので、暖かい空気が上の階に言っているため。普段から1階より2階の方が暖かい。ただし北側の部屋はやはり寒い。窓も西面にしかないので日差しが入る率も低い。23時頃には居間13℃、2階仕事部屋15℃、寝室11℃で変わらず。耐えられない寒さではない。
仕事もなくして、住む家もない人のことを思えば、布団で寝られるだけありがたい。
P子さん(仮名、妻)は私が温度計を見ながら、上がった、下がったと騒いでいると、
「楽しそうにしちゃって、なんかやだ」とつぶやきながらまるくなっている。
そうは言いながらも節約だと思うとガマンできるらしい。
8日。気象庁発表では最低気温-3.6℃。ただしTVを見てたらうちから近い琴似付近は-9.3℃だって。札幌といっても広いからね。今日は昨日より寒い。朝7時の室温は11℃。寝室のみ10℃。人間がいて、活動していればだいたい10℃くらいで落ち着きそう。
この家の断熱材はたぶん一般的なグラスウール100mmくらいだと思う。賃貸住宅なので特別なことはしてないだろうし。窓は樹脂製サッシで複層ガラス。北海道では標準的。やはり、窓からの冷気が大きいのではないかと思う。うちの場合は特に居間と仕事部屋の窓はブラインドなので厚手のカーテンにするともう少し暖かいかも。一番いいのは3層ガラス。またこの家もそうだけど、最近は24時間換気なので、だいたい2時間ごとに室内の空気がまるまる外気と入れ替わっている。暖房から考えるとけっこうもったいない話だ。熱交換型換気システムだと熱の流出をコントロールできるのでもっと室温を上げられる。札幌くらいの気温ならうまくやれば、暖房費をもう少し節約できるかも。結局は暖房の燃料費と断熱にかかるコストとのせめぎ合いだね。
お昼過ぎてやっと灯油が来た。実験終了。